桜ももうすっかり力強く美しい新緑へと姿を変え、
やわらかく心地よい日差しがカピ舎を照らす4月下旬。
「はあ~~あったかいね~~」
「ぽかぽかだね~」
「お日様はすてきだね~~~~」
しかしその中で一人エキサイトな空気をまき散らしているのが七面鳥オス。
ぶわぶわっとひろがった羽、鮮紅色に染まった肉だれ
フシュッとはき出すような興奮した鳴き声。
この日は幼稚園か保育園の合同遠足の日らしく、地区の園児が大挙して押し寄せてきているのです。
走り回る、叫ぶ、読めない行動を取る。それに引率の母親の金切り声も混じってアビキョウカン。カピ舎の前もこの通り。
しかもシチメンチョウさんを指さして大声でナニコレーとか叫ぶ。そしてほとんどの園児がこう叫ぶ。
「ニワトリだ」「ニワトリや!」「ニワトリさんだーー!!」
「にっ……!?」
「誰がニワトリさんだっ!」
園児達はハデなシチメンチョウの姿に気を取られ、
カピバラには興味がほとんど無いようす。
カピの方もまあ、同様。
「はあ~~ぬくぬく~♪」
たまに気がついても「ナニコレー」「なんやろー」「ウサギさんー?」「リスさんー」「ビーバーや、ビーバー!」
そして、嵐のように去っていく。
「おまえらなんで落ち着いてられんねんッッ!!!!」
(撮影 07年4月24日) トバリ